日本に渡ってきたのは、南ロシアのお総菜パン

ロシア語でピロシキ、ウクライナ語でプィリジキは、小型パイあるいはお総菜パンの総称です。ウクライナ、ベラルーシ、ロシアなど南部と東欧に古くから庶民的な食べ物として伝わってきました。

 

小麦粉を練ったシンプルな生地に肉や野菜などいろいろな具材を包み、オーブンでカリッと焼くか油でサクッと揚げるのがふつうです。ウクライナ・ベラルーシ・ロシア3国でいまも愛されている伝統的なピロシキを紹介しましょう。

 

これらの地方のピロシキは、幅6㎝から13㎝くらいまであり、比較的ボリューミィなのが特徴。生地は卵とバターをつかったパン生地、折りパイ生地、練りパイ生地などさまざまですが、焼くのではなく揚げる調理法が一般的です。

 

日本に渡ってきたのはこれら南ロシアのピロシキなんですね。
具にはひき肉やレバー、脳などの肉類、魚肉(サケ、チョウザメ、マスなど)、ゆで卵、フレッシュチーズ、米、ジャガイモ、キノコ、キャベツなど実に多様な食材がもちいられています。
お茶のお菓子としてジャムや果物を包んだ甘いピロシキもあるんですって。ロシアのひとびとはピロシキをおやつに食べるほか、コンソメやボルシチなどのスープ類に添えたり、朝と夜のお茶の時間にいただくのだそうです。